北海道の皆様、すごい嵐でしたが、大丈夫でしたでしょうか。
モノクロの世界も素敵だけど、昨日のような暴風雪にお疲れの方、やっぱり緑が好きな方、一緒に6月の新緑を振り返ってみましょう。
6月の初めはまだチューリップが見られるどこよりも遅い春を迎える当ガーデンですが、高山植物だけは、大雪の山々よりも先に
咲き、季節を先取りできるのです。
高山植物が山に登らなくても見られるのは、標高650mほどの高原にあるガーデンならではの特徴の一つです。黒岳のウコンウツギの群生は素晴らしいですが、ガーデンのウコンウツギ(手前の黄色い花)もなかなかいい株立ちになりました。このウコンウツギは真ん中が黄色と赤色と混ざっていますが、黄色はまだ蜜を吸われていない花で、赤くなったのが、昆虫が来て受粉して蜜は吸われてなくなってしまった花、昆虫には見えなくなるんです。不思議ですね。過酷な山の環境で生き延びるための知恵なのでしょうか。
そのウコンウツギの奥には、50種類以上の高山植物がまるで大雪山のように植栽されています。高山植物の女王と言われるコマクサが咲いているのが、頂上付近で見られる植物、奥に行くにつれて、だんだん山頂から下って行くとみられる植物という植栽になっています。
中でも、今年はエゾスカシユリが見事に咲きました。ここは自然のまま種も残しているので、芽出しから開花、枯れていくまでをじっくり観察してほしいです。
高山植物の向かい側には、鮮やかな黄色のトロリウス‘レモンクィーン’が人気です。よく名前を聞かれます。
そして、黄色のエウフォルビア・ポリクロマや白とピンクのクリンソウも可愛らしい姿を見せてくれます。
花の泉のアーチを過ぎると、アリウムの道です。
道の両サイドに、紫色の風船のように空中に浮かぶ丸い塊になって咲くアリウム、6月の見どころの一つになったなあと思います。秋に球根をさらに増量したので、来年をお楽しみに♪
アリウムの道はドレスガーデンまで続きます。少し離れて、ドレスガーデンを撮影するとくねったアリウムの道がまるで長いベールのように。
チューリップが終わりを迎える頃、ガーデンのあちらこちらに西洋オダマキが咲き始めます。繊細な形をしたオダマキも人気のお花の一つですね。実はガーデン内には13品種もあるんです。いくつ見つけられるか、探してみて下さい。
黄色や紫色など爽やか系のお花から、後半になると徐々に華やかな赤系のお花も咲き始めます。色とりどりのジャーマンアイリスや、写真の中央はアカバナジョチュウギクです。
そして、存在感のあるシャクヤクが咲くとより一層、華やかなガーデンになっていきます。花数も多くなり、賑やかな季節へと移り変わります。
6月のガーデンいかがでしたか?とてもおすすめの季節です。
新緑が本当に美しく、ここでしか見られない高山植物も見ることができて、アリウムの道から続くドレスガーデンも素敵です。
美しい新緑は、次の森の迎賓館の時にまたご紹介します。
それではみなさま、少し早いですが・・・今年もたくさんのお客様にお越しいただきありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。